大文字苦戦 それでも伝統の「大文字」を守っていく

 お盆に帰ってきた先人の魂を再び送り出すため、8月16日午後8時、福知山市の姫髪山(標高406メートル)に「大」の文字が浮かぶ。「丹波大文字送り火」は1951年に始まり、地域の夏の風物詩として定着したが、主催者は修繕や資金集めに苦戦。当たり前のように輝いてきた「大文字」が運営危機に陥っている。

 このほど主催する福知山市仏教会、福知山商工会議所、丹波大文字保存会の役員メンバーによる会合が行われ、今後の課題があらためて浮き彫りになった。
近年、シカが山頂部分のススキやササを食べることによって火床が崩れやすくなっており、毎年の補修作業は必須、さらにこの冬の大雪でマキを運ぶためのモノレールが破損、その修理や補強も行った。
送り火の前に市厚生会館で行う法要も含め、必要な約500万円の運営費は、現在、市民からの一口500円の協賛金でまかなっているが、その額は年々減少し、昨年は約400万円に。修繕費用ものしかかり、このままでは開催が危ぶまれると危機感を募らせた。

 この日の会合では、56カ所ある火床の崩れ防止対策に使っていた雑木を鋼板に変えることで補修頻度を低くし、今後、協賛金を集めるためあらゆる方法を検討していくことなどを確認。たとえ法要を簡素化してでも、大文字の火は守っていくことで意思統一を図った。

保存会の芦田正男会長(70)=奥野部=は「市民のみなさんにご理解いただき、先人が思いを入れて続けてきた大文字を、伝統行事として一緒に盛り上げていく方法を考えたい」と話している。

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姫髪山の状況を報告する芦田会長  7月1日夜、奥野部公会堂で

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火床の修繕方法について意見を述べる福知山市仏教会の佐々木善数 会長(願成寺住職)



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